「やっと寝てくれたと思ったのに、また泣いている……」
時計を見ると、まだ夜中の2時。
抱っこをして、授乳をして、おむつも確認した。それでもなかなか泣き止んでくれない。
そんな夜が何日も続くと、「今日も眠れないのかな」「いつまでこんな毎日が続くんだろう」と、気持ちまで疲れてしまいますよね。
昼間なら少し余裕を持って向き合えることでも、睡眠不足が続く夜中では、ついイライラしてしまうこともあります。
そして赤ちゃんが寝たあと、
「もっと優しくしてあげればよかった」
と、自分を責めてしまう方もいるかもしれません。
でも、夜泣きは赤ちゃんの成長過程でみられることがあり、必ずしも親の接し方に問題があるわけではありません。
この記事では、赤ちゃんの夜泣きはいつまで続くのか、考えられる原因と今夜からできる対策について紹介します。
赤ちゃんの夜泣きはいつまで続く?
「あと何か月我慢すれば終わるの?」
夜泣きが続いていると、いちばん知りたくなることかもしれません。
残念ながら、「生後○か月になれば必ず終わる」という明確な時期はありません。
日本睡眠学会によると、赤ちゃんの睡眠と覚醒のリズムが確立してくるのは生後3~4か月頃とされ、夜泣きの訴えは生後7~9か月頃にピークを迎えるとされています。
ただし、赤ちゃんの発達には大きな個人差があります。
よく眠るようになったと思ったら、数週間後にまた夜中に起きるようになることもあります。「昨日できたから、今日もできる」とは限らないのが赤ちゃんの睡眠です。
そのため、夜泣きが一時的に増えたからといって「振り出しに戻ってしまった」と考えなくても大丈夫です。
少しずつ睡眠のリズムを作っている途中なのだと考えてみましょう。
赤ちゃんはどうして夜泣きするの?
赤ちゃんはまだ言葉で、
「おなかがすいた」
「暑いよ」
「抱っこしてほしい」
と伝えることができません。
厚生労働省も、赤ちゃんは空腹、おむつの汚れ、暑さや寒さ、抱っこしてほしいといったことを「泣く」ことで伝えると説明しています。
さらに、乳児期は睡眠そのものが発達している途中です。
大人のように朝まで安定して眠れるとは限らず、睡眠の途中で目が覚め、そのまま泣き出すこともあります。
日中の刺激が多かった日や生活リズムが変化したとき、体調が少し悪いときなどに、いつもより寝つきが悪くなることもあるでしょう。
大切なのは、
「泣いている=自分の育て方が悪い」
と結びつけないことです。
赤ちゃんにとって泣くことは、大人に何かを伝えるための大切な方法でもあります。
今夜からできる夜泣き対策
まず意識したいのが、朝と夜のメリハリをつけることです。
朝になったらカーテンを開けて光を取り入れ、昼間は月齢に合わせて遊んだり散歩をしたりする。そして夜になったら部屋を少し暗くして、静かに過ごします。
日本睡眠学会でも、朝の光を浴びること、昼間に活動すること、夜は暗い環境で休むこと、毎日の入眠前の習慣を整えることなどが睡眠リズムを整えるポイントとして紹介されています。
「お風呂に入る→授乳する→部屋を暗くする→寝かしつける」
というように毎日ある程度同じ流れを作るのも一つの方法です。
夜中に泣いたときは、まずおむつ、空腹、室温、衣類などを確認してみましょう。
問題がなさそうなら、すぐに明るい部屋へ連れていくのではなく、できるだけ静かで暗い環境のまま優しく声をかけたり、抱っこしたりしてみます。
1歳未満の赤ちゃんを寝かせる際は、医学的な理由がある場合を除き、あおむけに寝かせることがこども家庭庁から推奨されています。
「泣き止ませなければ」と頑張りすぎなくてもいい
夜泣きで特につらいのは、泣き声そのもの以上に、
「早く泣き止ませなければ」
というプレッシャーかもしれません。
抱っこしても泣く。授乳しても泣く。何をしても泣き止まない。
そんな状態が30分、1時間と続けば、どんな人でも余裕を失ってしまいます。
厚生労働省も、泣き止まない赤ちゃんにイライラしたときは、安全な場所に赤ちゃんを寝かせ、少しその場を離れたり、誰かと言葉を交わしたりして気分転換する方法を紹介しています。
赤ちゃんを安全な場所に寝かせて、数分気持ちを落ち着かせることは、「放っておく」こととは違います。
そして、どれだけつらくても赤ちゃんを激しく揺さぶってはいけません。赤ちゃんは首の筋肉が未発達で、激しく揺さぶられると脳に重大な損傷を受ける危険があります。
できるなら、「夜は自分だけが担当する」と決めず、パートナーや家族と交代することも考えてみてください。
2時間でも3時間でも続けて眠れる時間を作るだけで、気持ちの余裕が変わることがあります。
いつもと違う泣き方には注意しよう
夜泣きの多くは成長過程でみられますが、体調不良が原因で泣いていることもあります。
発熱やけいれん、何度も吐く、咳やゼーゼーする呼吸がある、呼吸が苦しそう、ぐったりしている、いつもとは明らかに違う激しい泣き方が続く場合などは、夜泣きだと決めつけず医療機関への相談を検討しましょう。
日本小児科学会では「こどもの救急」を通じて、発熱、けいれん、吐き気、咳、泣き止まないといった症状について、夜間や休日に受診するか判断するための情報を提供しています。
また、夜中に何度も目を覚ますことに加えて、いびきや無呼吸などがみられる場合にも、小児科へ相談するとよいでしょう。
夜泣きの夜にも、ちゃんと朝は来る
今まさに夜泣きの真っただ中にいると、
「これがずっと続くのではないか」
と思ってしまうことがあります。
寝不足で余裕がなくなったり、赤ちゃんの泣き声を聞くのがつらくなったりする日があっても不思議ではありません。
夜泣きを一晩でなくす方法を探すより、
「今日は昨日より10分早く寝てくれた」
「今日は家族に30分任せられた」
そんな小さな変化でも十分です。
赤ちゃんの睡眠は、成長とともに少しずつ変化していきます。
今夜すぐにすべてが解決しなくても大丈夫。
赤ちゃんを休ませることと同じくらい、毎晩向き合っているお父さん、お母さん自身が休める方法を探すことも大切です。
一人ですべて抱え込まず、家族や周囲の人、自治体の育児相談、かかりつけの小児科など、頼れる場所を使いながら夜泣きの時期を乗り越えていきましょう。

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